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漆喰壁とは?

塗装の豆知識 2024.01.10 (Wed) 更新

長野県松本市周辺の皆さまこんにちは。 
長野県松本市周辺の外壁塗装&屋根塗装専門店サンテクペイント です。

松本市 外壁塗装 屋根塗装 漆喰

皆さまは漆喰壁についてご存じでしょうか?

漆喰と言えば、白く美しいことで有名で以前までは白壁とも呼ばれていました。

外壁にも内壁にも用いられる漆喰は、長い歴史のある壁材で現在でも根強い人気を誇っています。

今回は、なぜ漆喰壁が人気なのかについて解説させて頂きます。

目次

漆喰の歴史

  ┖ “漆喰”という呼び名の由来

  ┖ 日本最古の漆喰は約4000年前

漆喰の成分

  ┖ 石灰石と石灰岩は違うもの?

漆喰のメリット

  ┖ 1.耐久性が高い

  ┖ 2.自然由来で人体に優しい

  ┖ 3.耐火性 / 防火性が高い

  ┖ 4.抗菌作用がある

  ┖ 5.シックハウス症候群の対策になる

  ┖ 6.仕上がりが美しい

  ┖ 7.メンテナンスしやすい

漆喰のデメリット

  ┖ 1.ひび割れしやすい

  ┖ 2.実は漆喰は “調湿建材” ではない

  ┖ 3.危険性がある

  ┖ 4.抗菌作用は続かない

  ┖ 5. “白華現象” が起きやすい

  ┖ 6.白以外の色は施工が難しく種類も少ない

  ┖ 7.商品によっては100%自然素材とは限らない

まとめ

 

漆喰の歴史

漆喰は、約5000年前にエジプトのピラミッドに用いられたのが起源とされています。

古代ギリシャやローマなど世界各国の建築物にも用いられていたことがわかっており、非常に古い歴史を持つ壁材です。

日本に伝わったのは約1300年前で、飛鳥時代には古墳の壁画に使用され、奈良時代~平安時代には高級建材として普及していきました。

戦国時代以降には、耐久性や防火性の高さからお城や神社仏閣、武家屋敷などにも用いられ始め、現存する歴史的建造物にも漆喰が多く使用されています。

漆喰で有名な建造物といえば兵庫県の姫路城がありますが、その美しさから漆喰壁の代表的な建造物の1つとなっています。

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 “漆喰” という名前の由来

約1300年前、漆喰は様々な技術と共に唐(現在の中国)から伝わったとされています。

その唐では石灰を “しっくい” と読み、その呼び方が日本に伝わった後に当て字されて “漆喰” になったという説が有力です。

そう考えてみると、 “しっくい” と “せっかい” は少し似ていますね。

日本最古の漆喰は約4000年前

上述したように、日本に漆喰が伝わったのは約1300年前とされています。

しかし、日本で見つかっている最古の漆喰は千葉市の大膳野南貝塚で、約4000年前の縄文時代後期に作られたこの遺跡にも漆喰が見つかっています。

まだ日本に伝わっていないはずの漆喰ですが、この時代の縄文人が独自に漆喰を開発し、住宅を放棄する儀式に用いていたのではないかという見解が示されています。

ただその技術が広まることはなかったため、日本に漆喰が普及したのは約1300年前ということになったのです。

漆喰の成分

漆喰の主成分は消石灰(水酸化カルシウム)です。

石灰岩(炭酸カルシウム)を焼成すると生石灰(酸化カルシウム)になり、そこに水を加えることで消石灰(水酸化カルシウム)になります。

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この石灰岩の根源はサンゴ礁で、約2億5千万年前のサンゴなどの海棲生物の死骸が堆積して長い時間をかけて化石化し、地殻変動によって地上に隆起したものが石灰岩となります。

日本には200以上の石灰鉱山があり、世界でも有数の純度の高い石灰岩の宝庫です。

石灰岩は、資源の少ない日本で唯一100%自給可能な天然鉱物なのです。

石灰石と石灰岩は違うもの?

石灰石と石灰岩は基本的に同じ炭酸カルシウムを主成分とする岩石のことを指します。

使い分け方としては、鉱業上では石灰石、岩石学上では石灰岩と呼ぶことが多いです。

漆喰のメリット

1.耐久性が高い

消石灰に含まれる水酸化カルシウムは、100年以上の年月をかけて二酸化炭素を吸収し、硬化(炭酸化)していきます。

時間が経てば経つほど壁が硬くなっていくため非常に高い耐久性があり、その耐用年数は約100年以上とも言われています。

2.自然由来で人体に優しい

上記で解説したように、漆喰の原材料は石灰岩です。

そして石灰岩の起源はサンゴ礁であるため、漆喰は自然由来の建材として人体に悪影響を及ぼさないというメリットがあります。

環境にも人体にも優しい自然素材は近年重要視されるようになってきています。

3.防火性 / 耐火性が高い

漆喰は不燃材料として認められており、耐火性 / 防火性に優れています。

耐火性は建物自体の燃えにくさ、防火性は周辺で火災が起きた場合の燃え移りにくさを表します。

つまり、漆喰を内壁に用いればその建物で火災が起こりにくくなり、外壁に用いると周りで火災が起きても燃え移りにくい建物になるということです。

この防火性の高さが、古来より漆喰がお城などに用いられてきた理由の1つです。

4.抗菌作用がある

漆喰の主成分である炭酸カルシウムは強アルカリ性を持っています。

これにより、細菌の繁殖やカビ、ダニなどの発生を抑えてくれます。

5.シックハウス症候群の対策になる

シックハウス症候群は、ホルムアルデヒドやVOC(揮発性有機化合物)などの有害物質が人体に入り込むことで様々な体調不良を起こす症状の事です。

これらの有害物質を漆喰が吸着、分解してくれるため室内環境を清潔に保つことができます。

6.仕上がりが美しい

漆喰の特徴は何といっても美しい白さです。

石灰岩自体は灰のような色をしていますが、加工していく内に白色になっていきます。

7.メンテナンスしやすい

漆喰はその耐久性の高さから、貼り替えの必要性がありません。

もし、機能面ではなく見た目でだけで漆喰を選びたいという場合は、本物の漆喰ではなく漆喰調の塗装を行うという方法もあります。

漆喰のデメリット

1.ひび割れしやすい

漆喰は、湿度の急激な変化が起こるとひび割れしやすいです。

ひび割れした場合は、割れ部分に漆喰を塗りなおすなどのメンテナンスを行う必要があります。

2.実は漆喰は “調湿建材” ではない

漆喰と言えば調湿機能があると思われるかもしれませんが、実は漆喰自体に優れた調湿機能はありません。

JIS(日本産業規格)において、24時間で70g以上の水分を吸収するものを “調湿建材” としていますが、一般的な漆喰は40g程度しか吸収しないと言われています。

一昔前は、土壁に漆喰を塗っていたため調湿機能があるように思えていましたが、現在はほとんどの住宅が石膏ボードを用いています。

漆喰=調湿機能があるというのは、現代では少し間違っていると言えるかもしれません。

3.危険性がある

消石灰自体は水を加えると強アルカリ性になるため、粉の状態で目に入ると目の水分を吸収して失明するおそれがあったり、肌につくと汗などの水分でやけどしてしまうといった可能性もあります。

ただしこれはあくまで施工時の話で、乾燥してしまえば人体への影響はなくなるため、施工後に不安を感じる必要は全くありません。

DIYなど、自身で使用する場合には注意が必要です。

4.抗菌作用は続かない

漆喰の強アルカリ性による抗菌作用は、経年と共に中性化が進み機能が失われていきます。

そのため、大体5年ほどで抗菌作用はなくなってしまうとされています。

5. “白華現象”が起きやすい

漆喰を施工する時に注意したいのがこの “白華現象” で、触るとチョーキングのような粉がつく状態です。

この現象はいわゆる硬化不良で、表面の強度が落ちてしまいます。

乾燥に時間がかかる冬場などに施工するとこの現象が起きやすいため、注意が必要です。

6.白以外の色は施工が難しく種類も少ない

漆喰は、その性質上白色以外の色をつけることが難しく、ムラや施工不良になってしまう可能性があります。

そのため、基本的には漆喰を選ぶ場合は白色しかないと考えておいた方がいいでしょう。

7.商品によっては100%自然素材とは限らない

漆喰には様々な機能がありますが、メーカーや商品によっては低品質な漆喰を扱っている場合もあります。

100%自然素材の漆喰とそうでない非自然素材の漆喰があり、漆喰だと思って塗ったら思っていたのと違った、漆喰の機能性が全然発揮されなかった、などといったトラブルになってしまうかもしれません。

あらかじめ商品の品質を調べておくことが、トラブルにならないために必要になってきます。

まとめ

漆喰壁は、メリットが多い分デメリットも多くあります。

古くから用いられてきた歴史ある優れた建材ではありますが、失敗しないためにも色々と調べてみた方がいいかもしれませんね。

 

 

記事をご覧頂き誠にありがとうございました。

これからも長野県松本市密着の外壁塗装専門店「サンテクペイント」を

よろしくお願い申し上げます。

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